シリーズ3回目ですが、思ったより遅いペースで進んでいます。現場の実態をいろいろ語りだすと長くなりますね。
さて、お気づきの方もいることでしょうが、タイトルを一部修正しています。これまで、「中教審の諮問に答申してみた」というタイトルでしたが、先日、間違いであることに気づき、本日訂正しました。あぁ、恥ずかし。
相変わらず、本来業務は忙しいですが、7月に入り、夏休みも見えてきたので頑張ります。
本題に入ります。
今回も、平成31年3月に出された、いわゆる「3分類」の2つめの項目「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」について、学校現場の実情を踏まえて個人的な意見を書いてみようと思います。
「学校の業務だが、必ずしも教師が担う必要のない業務」は、以下の4つです。
⑤調査・統計等の回答等(事務職員等)
⑥児童生徒の休み時間における対応(輪番、地域ボランティア等)
⑦校内清掃(輪番、地域ボランティア等)
⑧部活動(部活動指導員等)
※( )内は教師以外の担い手の例です
このうち、⑤については前回書き、⑧についても書きたいことがありすぎて長くなりそうなので、今回は⑥と⑦について書こうと思います。
⑥と⑦については、以前の記事でも書いたように、また、文科省も例を示しているように、地域人材の活用しかないと思っています。これらに限らず、プリント類の印刷や学校に届く膨大な郵便物の整理などのちょっとした業務は地域の方々にばんばん学校に入ってもらって、児童生徒に声かけしてもらいながら、やってほしいと思っています。地域の方々が児童生徒に学校内で声をかけるようになると、休日などにも地域の中で声をかけやすくなり、地域の教育力も上がることにつながります。核家族化、親の共働き等が進む現代においては、地域のつながりもかなり少なくなったようですので、地域の力を上げるには、日常的に子供とのコミュニケーションをとることが大切だと思います。実際、地域がしっかりしている校区は荒れにくいという話もよく聞きます。「家庭・学校・地域」ーこの3者の連携をとれることで住みよい地域づくりができます。
⑦の「校内清掃」については正直、僕自身ブレています。掃除指導(清掃指導)は初任以来、僕が大事にしてきたことであり、生徒にいろいろな力をつけさせることができると思っています。また、アジア等の国々で、日本を参考に給食指導や掃除指導に力を入れたら、子供たちの生活態度が良くなったということも聞いたことがあります。ですので、これを地域人材に託してもいいのかという思いがあります。
ただ、僕が現在勤務する学校の校長先生は掃除について、「今の子供は、家庭で膝をついて雑巾がけすることなんてない。掃除は全員でするものでなくて、また、道具も家庭で使われる道具を買って、よく使う場所を一部の生徒だけしてもいい」ということを仰いました。
これを聞いて、なるほどなとも思いましたし、それでいいのかという思いもありました。また、当番制にすることで指導もより面倒になるのではとも思いました。
欧米諸国では掃除は業者がするものと聞いたことがあります。日本もこれに倣って、「掃除指導」という教育をなくし、浮いた20分程度の時間を有効活用するという方法もありなのかとも思います。働き方改革は、固定観念を変えることなしには実現するものではないからです。例えば、使用頻度の高い黒板や教室内のごみ拾い等は係活動や班活動にして、それ以外は地域人材に託すというのもありかもしれません。
というわけで、今回は以下のようになります。
⑥児童生徒の休み時間における対応(輪番、地域ボランティア等)
⑦校内清掃(輪番、地域ボランティア等)
→ 地域人材バンク等を設け、地域人材で対応する
次回は、部活動について書こうと思います。