令和7年12月に開かれた中教審の特別部会において、次期学習指導要領の「学習の基盤となる資質・能力」について議論がされたようです。
そこで今回は、この件に関しての方向性を書きたいと思います。
本記事を読めば、次期学習指導要領の「学習の基盤となる資質・能力」の記載の方向性がわかると思います。
結論を先に言えば、「学習の基盤となる資質・能力」は2つに絞られ、その性質と関係性をシンプルに分かりやすく示す方向性です。
以下、詳しく見ていきます。
「学習の基盤となる資質・能力」とは?
まず、「学習の基盤となる資質・能力」について書きます。
「学習の基盤となる資質・能力」とは、「各教科等の日々の学習や生涯にわたる学びを基盤として支える資質・能力」と文科省はしており、以下の3つとしています。
言語能力
情報活用能力
問題発見・解決能力
しかし、「その重要性に比して、具体的な実践に落とし込みにくい、育成の方向性が捉えづらいなどの課題も指摘されているところ」としています。
確かに、学校現場では、各教科における資質・能力は意識するものの、これらについては日々の授業実践の中で意識することはほとんどないと思います。そこで次期学習指導要領では、「各教科等の学習の基盤として、発揮可能な資質・能力を明確にでき、教育実践に落とし込める具体性を有したものに整理する」としています。
整理の方向性
そこで、以下のように整理することを検討しています。
①「学習の基盤となる資質・能力」は「言語能力」・「情報活用能力」の2つに絞る
②「言語能力」・「情報活用能力」の性質と関係性をシンプルに分かりやすく示す
①については、「問題発見・解決能力」が削ぎ落とされるわけですが、この力が重要でないというわけではなく、「問題発見・解決能力」は「児童生徒が取り組む課題に伴って能力の具体が変わるものであり、全ての学習の「基盤」として発揮可能な資質・能力をあらかじめ明確化することは困難」としています。
そこで、「「学習の基盤となる資質・能力」として示すのではなく、総合の目標の学校段階に応じた示し方を検討する中で、問題発見・解決の要素を重視するとともに、各教科等の学習の過程で問題発見・解決が重視されることを示すべき」としています。
②については、「現行学習指導要領の下で、「言語能力だけ」「情報活用能力だけ」に力をいれて研究に取り組む学校が見られるなど、「学習の基盤となる資質・能力」としての一体的理解が進んでいない実態も見られる」としており、「言語能力と情報活用能力は、相補的に働くことで効果的に育成・発揮できるものと捉えることができ、その関係性を整理することで、学校現場にとって趣旨が伝わりやすく、取り組みやすいものになるのではないか」としています。
整理のイメージ
以上を踏まえて、以下のように整理することとしています。

(出典:文部科学省HP)
右側に「学習の基盤となる資質・能力」、左側に「各教科等において育む資質・能力」を配置し、その関係性も示しています。また、「言語能力」と「情報活用能力」のそれぞれの説明とその関係性も示しています。
なお、「言語能力」と「情報活用能力」の説明に中に「外化」という語句があります。これについて、別資料に記載があるのですが、「外化」とは、「書く・話すなどの活動を通じ、知識の理解や頭の中で思考したことなどを表現すること」としており、「今次改訂で進める単元のまとまりごとの授業づくりを助け、「深い学び」の実現に繋げるためにも、言語能力の発揮による「外化」が鍵を握る」としています。この「外化」も次期学習指導要領のキーワードになるかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
次期学習指導要領における「学習の基盤となる資質・能力」は、「言語能力」と「情報活用能力」の2つに絞られ、その性質と関係性をシンプルに分かりやすく示す方向性です。
より詳しく見てみたい方は、以下のページをご覧ください(資料2を参考にしています)。


