次期学習指導要領等に向けた審議まとめのポイント

学習指導

 先日(令和8年(2026年)8月31日)、中教審の特別部会において次期学習指導要領等に向けた審議まとめ(素案)が公表され、これについて議論がされたようです。様々なメディアでも報じられましたので概要をご覧になった方も多いことかと思いますが、今回は本ブログの過去の記事を紹介しながら、「審議まとめ」のポイントについて書きたいと思います。

 本記事を読めば、令和12年度(2030年度)から小学校で実施予定の次期学習指導要領のポイントについてわかると思います。

 なお、「審議まとめ」の内容は多岐にわたりますが、次期学習指導要領の目玉は「調整授業時数制度」と「情報教育の拡充」かと思います。これらについてももちろん触れていますので、詳しく知りたい方は該当のページをご覧ください。

 それでは、詳しく見ていきます。

「審議まとめ」とは?

 まず、「審議まとめ」とは何かについて書きます。

 「審議まとめ」とは、文科省が中教審に、我が国の教育政策の諸課題について諮問して以来の審議の結果をまとめたもので、これが最終結論の「答申」につながります。今回の次期学習指導要領の策定に関する諮問の場合、昨年(令和7年)9月の「論点整理」以来、約一年にわたって議論されてきた内容のまとめであり、今後の方向性が大きく変わることもないため、メディアでも大きく取り上げられます。

 ちなみに、文科省のホームページに掲載されている「審議まとめ」の資料は1,054枚ものボリュームがあり、全て目を通すとなるとかなり時間を要するため、ポイントを絞って紹介したいと思います。

 なお、今後の予定としては、パブリックコメント(一般の意見聴取)を経て、今年度の冬頃に「答申」、年度末に「改訂」がある予定です。そして、令和9年度(2027年度)からの周知期間を経て、令和12年度(2030年度)から小学校で全面実施される予定ですが、情報教育等についは一部先行実施の予定です。詳細なスケジュールは以下の記事をご覧ください。

基盤となる考え方・方向性

 では、まず次期学習指導要領の基盤となる考え方・方向性について紹介します。

 基盤となる方向性は、①「主体的・対話的で深い学び」の実装、②多様性の包摂、③実現可能性の確保の3つです。これについては、以下の記事を参考にされてください。

 基盤となる方向性の一つに「「主体的・対話的で深い学び」の実装」がありますが、次期学習指導要領においては、「深い学び」の実現に向けて学習指導要領が整理されます。これについては以下の記事をご覧ください。

 「深い学び」の実現のために新たに登場する「(知識及び技能に関する)統合的な理解」と「思考力、判断力、表現力等の)総合的な発揮」については以下の記事を参考にされてください。

分かりやすく使いやすい学習指導要領へ

 上に書いたように、次期学習指導要領は「深い学び」を実現するために整理されますが、全体的に使いやすくするために、様々な面で「分かりやすさ」や「使いやすさ」を追求するようです。

 まず、目玉は「デジタル化」でしょう。検索機能なども付け、学校現場の先生にとって使いやすくなる予定です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 次期学習指導要領は、「デジタル化」とともに表形式で「構造化」される方向性です。これについては以下の記事をご覧ください。

 次に、「総則」に関するものをいくつか紹介します。現行学習指導要領から登場した「学びに向かう力、人間性等」は現場にとってわかりにくいものであったため、再整理されます。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 また、「見方・考え方」もわかりにくかったため、わかりやすく記載される方向性です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 「学習の基盤となる資質・能力」も再整理される予定です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 「個に応じた指導の充実」は「個に応じた学習過程の充実」へと名称を変え、考え方も改められる予定です。

柔軟な教育課程

 基盤となる方向性の一つに「多様性の包摂」がありますが、現代の学校に在籍する児童生徒は多様性に満ちています。その多様性に対応するため、個々の児童生徒に着目した「柔軟な教育課程」を各学校の判断で編成できるようになります。大まかな方向性は以下の記事をご覧ください。

 また、学校全体で、学校の実情に応じた「柔軟な教育課程」(「調整授業時数制度」)を編成することもできます。これは、画期的な制度であるため、大変注目されているものです。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 調整できる授業数の上限については、以下の記事をご覧ください。

 なお、「調整授業時数制度」は、次期学習指導要領の全面実施を待たずに、令和10年度(2028年度)から導入可能となる予定です。

学習評価

 現行学習指導要領から登場した「学びに向かう力・人間性等」をどのように評価するのかについて学校現場では大変苦労したところですが、「主体的に学習に取り組む態度」は評定の対象から外れる方向性です。詳しくは以下の記事をご覧ください。

 では、「学びに向かう力、人間性等」はどのように評価するのでしょうか。詳しくは以下の記事をご覧ください。

情報教育の拡充

 情報教育の拡充は、次期学習指導要領において「調整授業時数制度」と並ぶ大きなトピックです。まず、情報教育の方向性や拡充される理由は、以下の記事をご覧ください。

 小学校で導入される「情報の領域」については、以下の記事をご覧ください。

 情報教育の拡充を踏まえた、標準授業時数の在り方については以下の記事をご覧ください。

各教科等

 これまで、全体的なことを紹介してきましたが、各教科等についてももちろん議論されています。5教科(国語・算数(数学)・英語・社会・理科)の改善の方向性については、以下の記事をご覧ください。

 キャリア教育の方向性については以下の記事をご覧ください。

まとめ

 いかがだったでしょうか。

 多岐にわたって紹介しましたが、これでも「審議まとめ」の全てではありませんので、より詳しく見てみたい方は以下のページをご覧ください。

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